【タイ】10月の工業生産0.5%減に改善、稼働率はプラスに

【亜州ビジネス編集部】

工業省工業経済事務局(OIE)の27日発表によると、2020年10月の鉱工業生産指数(MPI、16年=100)は95.7となり、前年同月比で0.5%低下した。前年割れは18カ月連続。

しかし、新型コロナウイルスの影響で大幅に落ち込んだ4〜5月以降は回復に向かっており、下げ幅は18カ月中で最も小さかった。自動車が3.3%低下と、前月までの2桁の低下から改善。また、電気・電子分野の生産が引き続き伸びている。設備稼働率は18カ月ぶりに前年同月を上回った。

指数の構成比が高い主要10品目では6品目がマイナスだった。主力の自動車は18カ月連続の低下。ただ、19年10月から続いていた2桁のマイナスからは脱した。食品は6カ月連続のマイナス。冷凍シーフードや調味料、肉類などが落ち込んだ。

一方、電機は5カ月連続のプラス。冷蔵庫や洗濯機、電気ポットなどが2桁上昇を記録した。また、半導体やプリント基板の伸びで、コンピューター・電子製品は2カ月連続のプラス。ベースメタルでは熱延鋼、冷延鋼がそろって2桁の上昇だった。

同時に発表された10月の製造業設備稼働率は63.2%で、前月比では0.3ポイント低下したものの、前年同月比では0.4ポイント上昇した。前年同月を上回るのは19年4月以来、18カ月ぶりとなる。うち自動車は前月比1.5%低下、前年同月比3.7ポイント上昇の75.9%で、同じく18カ月ぶりに前年同月を上回った。


亜州ビジネスASEAN
https://ashu-aseanstatistics.com/

この記事をSNSでシェア!


一番上へ戻る