【中国】セメント値上がり傾向、春節後にトン当たり100元UP

【亜州ビジネス編集部】

需要期の到来を受けて、セメントとクリンカー(半製品)の値上がりが中国で鮮明化している。

先週の全国セメント価格は、その前の週と比較して1.6%上昇した。一部エリアの大手企業は、4回目のクリンカー値上げを通知した。

春節(旧正月)後の上昇幅は、トン当たりで約100人民元(約1680円)に拡大している。中国証券報が29日付で伝えた。

業界関係者によると、足元で華東、中南、西南、西北で上昇傾向が目立つ。

各地で大型インフラ工事が始動するなか、当面は値上がりが持続する見込み。安徽省の沿江部、浙江省の北部、江蘇省の南部では26日、各エリアを代表するメーカーがトン当たり20人民元の値上げを通知した。

統計によると、20省・直轄市・自治区あまりが直近で2021年の重大建設プロジェクトリストを発表している。これらの投資総額は、合算で30兆人民元(約503兆円)近くに達した。

一方、足元で増産基調にあるものの、長期的なセメント生産能力は抑制される見込み。

中国建筑材料聯合会は24日、「中国建築材料炭素排出報告(2020年度)」を発表した。中国建材産業の二酸化炭素(CO2)排出量は、20年の全国合算で前年比2.7%増の14億8000万トンに拡大。うちセメント産業と石灰産業のCO2排出量は、建材業界で首位と2位の規模という。


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