【中国】“国潮”ブーム波及、5年で注目度30ポイントUP

【亜州ビジネス編集部】

伝統文化とトレンドを兼ね備えた自国製品ブーム「国潮(グオチャオ)」が複数産業に波及している。人民網研究院と百度集団(バイドゥ)がこのほど共同発表した「国潮」に関する検索のビッグデータ解析では、過去10年で注目度が528%増と急成長を遂げた事実が判明した。近年でも2016年の45%から21年の75%に増加し、5年で30ポイントも上昇している。経済日報が17日付で伝えた。

最近では、スポーツ用品メーカーの李寧(リーニン)による「中国李寧」ブランドの衣料が米ニューヨークで注目を集めている。

このほか化粧品の「花西子(FLORASIS)」や「完美日記(Perfect Diary)」、スマートフォンの華為技術有限公司(Huawei)、小米集団(Xiaomi)、OPPO広東移動通信、維沃移動通信(vivo)、自動車の上汽通用五菱「五菱宏光MINI EV」など、様々な分野で国潮ブームが人気だ。

特にこのブームをけん引する層は「90後(1990年代生まれ)」で、「国貨」といわれる国産品や、国潮に最も注目している世代だ。特に西洋文化にこだわることもなく、自国製品を多用する特徴がある。

また近年は、国産品の品質向上を受け、「中国製造」が世界でも中高級品のサプライチェーン入りしたことも評価された。需要の面でも、消費の回帰が中国製品のシェア獲得に貢献している。

農村や小規模都市住民の消費能力も1〜2線都市を上回って伸びている。今後は各ブランドが郊外市場を目指し、インターネットや実店舗を駆使した販売チャネルに商機がありそうだ。ただ、模倣や材料、製造工程にがまだ改善の余地が十分にあると指摘されている。


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