【アセアン】6月の域内自動車生産26万台、前月比で減少

【亜州ビジネス編集部】

東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の自動車業界団体が加盟するアセアン自動車連盟(AAF)の集計によると、2021年6月の域内6カ国の自動車生産台数は前年同月比で70.2%増の25万7352台だった。前年同月は新型コロナウイルスの影響で落ち込んでいたため、反動で大幅増を記録。ただ、前月比では4.8%減少し、台数は20年9月以降で最も少ない水準となった。

全土でロックダウン(都市封鎖)が敷かれたマレーシアで生産がストップし、感染拡大が続くベトナムやタイでも前月を下回った。

域内最大の生産国であるタイの生産台数は、前年同月比で1.9倍に拡大。輸出増を背景に伸びており、タイ工業連盟(FTI)は年間予測を155万〜160万台に上方修正した。ただ、新型コロナの再拡大で国内販売は不透明な状況が続いている。また、7月には首都圏などで活動制限が強化され、生産が停滞した。半導体不足の影響も出ているとされる。

規模が2番目のインドネシアの6月の生産は、3カ月ぶりに10万台を回復。前月に大型連休で稼働日が少なかったこともあり、前月比でも56.7%増と大きく伸びた。

一時的に感染状況が改善した同国とフィリピンの2カ国は前年同月比、前月比ともプラスだった。

一方、ベトナムやタイの生産は前月を下回っている。また、マレーシアは各工場が操業を一時停止したほか、販売店も営業できず、生産販売とも100%近い減少となった。

6月の域内7カ国の新車販売台数は、前年同月比21.3%増、前月比9.1%減の19万2459台となり、20年9月以降で最少。前月比ではマレーシアとベトナム、ミャンマーの3カ国でマイナスだった。


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