【タイ】9月の工業生産1%減、前月比では6カ月ぶりプラス

【亜州ビジネス編集部】

工業省工業経済事務局(OIE)の27日発表によると、2021年9月の鉱工業生産指数(MPI、16年=100)は93.7となり、前年同月比で1.3%低下した。

前年割れは2カ月連続。新型コロナウイルスの感染が広がる中、主要品目の多くで生産が停滞した。ただ、新型コロナ対策の活動制限が1日から緩和されており、季節調整済み前月比では6.6%上昇。6カ月ぶりのプラス転換となった。

指数の構成比が高い主要10品目では、7品目で前年同月比マイナスだった。部品不足の影響があった自動車が2カ月連続の前年割れだったほか、活動制限で需要が低迷したビールを含む飲料は2桁の落ち込みが続いている。電機では変圧器の指数が19年2月以来の低水準となった。電子は12カ月ぶりのマイナス。前年同月に急伸していたハードディスク駆動装置(HDD)の反動減があったためで、プリント基板(PWB)など電子部品・回路は2桁上昇を維持した。

食品は3カ月ぶりにプラスを回復。冷凍・冷蔵鶏肉が4カ月ぶりにプラス転換した。一方、加熱調理済み鶏肉は23.0%低下。指数は16年1月以降で2番目に低く、最低だった前月からは改善したものの、低迷が続いている。

同時に発表された9月の製造業設備稼働率は62.0%。前年同月比で1.5ポイント低下したものの、前月比では4.9ポイント上昇した。うち自動車の稼働率は71.9%で、4カ月ぶりの高さ。前年同月比で5.7ポイント低下した一方、前月比では19.2ポイント上昇した。


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