【マレーシア】21年のGDP成長率3.1%、封鎖解除後に回復

【亜州ビジネス編集部】

マレーシア中央銀行は11日、2021年の実質国内総生産(GDP)成長率が前年比3.1%だったと発表した。新型コロナウイルス流行でマイナス5.6%に縮小した20年からプラス転換。新型コロナ再流行で6月から全国的なロックダウン(都市封鎖)が講じられたが、経済再開後の第4四半期に回復を見せた。

21年の成長率を産業別にみると、5部門のうち3部門がプラス。最も伸びが高かったのは製造業の9.5%で、輸出増を背景に前年のマイナス2.6%から大幅なプラスに転じた。ほか、サービス業は1.9%、鉱業は0.7%で、ともに前年のマイナスからプラスに転換。一方、建設業はマイナス5.2%、農業はマイナス0.2%で縮小が続いた。

成長率を支出別にみると、全体の6割を占める個人消費はプラス1.9%で、前年のマイナス4.3%からプラス転換。民間投資も2.6%伸び、前年のマイナス11.9%からプラスに転じた。政府支出はプラス6.6%で、前年の3.9%から伸びが加速。公共投資はマイナス11.4%で、前年のマイナス21.3%に続き縮小した。輸出はプラス15.9%、輸入はプラス18.5%と拡大した。

21年第4四半期の成長率は3.6%で、ロックダウンが大きく影響した第3四半期のマイナス4.5%から回復に転じた。産業別では製造業が9.1%で高い伸び。支出別では政府支出が4.3%、個人消費が3.7%と伸びた。一方、第4四半期のGPD成長率は前四半期比(季節調整済み)でプラス6.6%だった。

中銀は、国内外の需要拡大や労働市場の改善で22年も経済回復が進むと予想。年間のGDP成長率は5.5〜6.5%に加速するとみている。


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