【インドネシア】23年の成長率5.3〜5.9%に加速へ、政府見通し

【亜州ビジネス編集部】

政府は、2023年の国内総生産(GDP)成長率が5.3〜5.9%となり、22年見込みの5.2%から加速すると予想している。スリ・ムルヤニ・インドラワティ財務相が述べたもので、新型コロナウイルス禍で打ち出した景気刺激策を徐々に緩めても、成長は加速すると見込む。ロイター通信が16日付で伝えた。

同相は、この予想を前提に23年度の予算案策定に取り組むとコメント。財政赤字はGDP比3%に設定するとしている。また、23年の成長エンジンは個人消費と投資になると指摘。産業別では電子製品や通信機器、化学品や鉱物加工などの製造業のほか、医療サービスが成長をけん引するとしている。

同相はさらに、世界的な金融引き締めによる資金流出などの影響を注視する必要があると指摘。インフレ上昇も国民の生活を苦しめるとして警戒するとしている。なお1月の消費者物価指数(CPI)上昇率は2.18%で、インドネシア中央銀行の目標レンジ2〜4%の下半分にある。

財政赤字のGDP比は21年に4.65%まで上昇。新型コロナ禍で低迷した経済の回復に向けて財政支出を拡大したためで、緊急措置として法定上限を以前の3.0%から引き上げていた。22年は4%前後となる見通し。23年には3.0%に戻すとしている。


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