【中国】EV値上げ相次ぐ、バッテリー材料の価格高騰で

【亜州ビジネス編集部】

中国の電気自動車(EV)市場で今年に入り、値上げを発表するメーカーが相次いでいる。材料価格の高騰による駆動用バッテリーの値上がりなどを受けた措置だ。経済日報が3日付で伝えた。

年初以来、これまでに比亜迪(BYD)や小鵬汽車(エックスポン)、米テスラなど約20社が値上げに踏み切った。値上げ幅は約1000人民元(約1万8200円)〜1万人民元超と幅広いが、3000〜6000人民元程度のメーカーが多い。

EVは生産コストの約半分を駆動用バッテリーが占めるとされる。バッテリー材料となる炭酸リチウムは2021年初に1トン当たり価格が約5万人民元だったのに対して、現在では46万人民元まで高騰した。ほかに水酸化リチウム、六フッ化リン酸リチウムなどの価格も上がっており、EVメーカーの負担は大きい。

ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車はこのほど、傘下の電気自動車(EV)ブランド「欧拉(ORA)」について、人気の小型EVモデル「黒猫」と「白猫」の新規受注を停止すると発表した。動力電池価格や製造コストの上昇に伴い、利幅の薄い小型車の生産に注力することができなくなったと説明している。


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