【シンガポール】2Q経済成長率4.8%、2四半期ぶり加速

【亜州ビジネス編集部】

貿易産業省は14日、2022年第2四半期の実質国内総生産(GDP、速報値)成長率を前年同期比4.8%と発表した。第1四半期の4.0%(改定値)を上回り、2四半期ぶりに加速。半導体部門を中心に製造業が高い伸びを維持した他、新型コロナウイルス沈静化に伴う4月からの入国規制緩和により、観光部門が大きく伸びた。


全ての産業がプラスとなり、製造業は8.0%と前四半期の7.9%から伸びが加速した。化学品やバイオの生産が落ち込んだ一方、半導体や精密機器などが堅調だった。建設業は3.8%で、前四半期の1.8%から加速。入国規制の緩和による外国人労働者の増加が追い風となった。サービス業では宿泊・外食・不動産・管理支援サービスが8.2%と、前四半期の3.5%から伸びが拡大した。入国規制の緩和が特に宿泊サービスの伸びにつながった。卸小売り・運輸・倉庫は2.8%、情報通信・金融・保険・プロフェッショナルサービスは4.1%だった。

全体のGDP成長率は、季節調整済み前四半期比で増減なしの横ばい。昨年第3四半期から4四半期続いたプラス成長が止まった。産業別では、卸小売り・運輸・倉庫がマイナス0.9%で唯一低下した。伸びが最高だったのは建設業の1.9%。製造業は0.3%、宿泊・外食・不動産・管理支援サービスは1.7%、情報通信・金融・保険・プロフェッショナルサービスは0.9%となった。

貿産省は5月末、22年通期の成長率予想を3.0 5.0%に据え置くと発表。ただ、ウクライナ情勢の悪化や中国の新型コロナ規制の強化を受けて、レンジの下方(3.0 4.0%)にとどまる可能性が高いとしている。


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