【亜州ビジネス編集部】
比亜迪（BYD）の日本法人、ビーワイディージャパン（BYDジャパン）は21日、日本の乗用車市場に参入すると発表した。日本での乗用車販売、関連サービスを提供する100％出資子会社として「BYDオートジャパン」（本社：神奈川県横浜市）を設立。BYDオートジャパンは2023年1月から順次、電気自動車（EV）3車種の販売を開始する予定だ。
BYDオートジャパンが発売を予定しているモデルは、最新テクノロジーを満載したミドルサイズe-SUV「ATTO 3（アットスリー）」、日常に溶け込むサイズでさまざまなライフスタイルにマッチするe-Compact「DOLPHIN（ドルフィン）」、最新技術を結集したハイエンドなe-Sedan「SEAL（シール）」の3車種。23年1月に発売予定の「ATTO 3」を皮切りに、23年中頃に「DOLPHIN」、23年下半期に「SEAL」の発売を予定している。
BYDの日本法人として05年に設立されたBYDジャパンは、日本でEVバスやEVフォークリフトなどを中心に事業を展開。日本のEVバス市場シェアは約7割（22年7月13日、自社調べ）に達するなど、商用分野でモビリティの電動化を推進してきた。
日本政府が35年までに国内新車販売で電動車100％を実現することを決定し、電動化が急務とされる一方、21年の日本におけるEV販売実績は約1％にとどまる。BYDジャパンが行った調査によると、「車両価格の高さ」や「充電設備の不足」「航続距離への不安」「ラインナップの少なさ」などがEV購入のハードルとなっている現状が分かった。こうした中、BYDは高い技術とコストパフォーマンスを武器に、日本の乗用車市場に参入することを決定したという。
