【アセアン】9月の東南ア製造業PMI、11カ月ぶり高水準

【亜州ビジネス編集部】

米S&Pグローバル傘下の調査会社IHSマークイットが3日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2022年9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は53.5だった。景気拡大と悪化の分かれ目である50を上回るのは12カ月連続。前月(52.3)からは1.2ポイント上昇し、21年10月以来、11カ月ぶりの高さとなった。


生産高や新規受注の拡大ペースが加速。雇用の拡大やインフレ圧力の低下も指数上昇の要因となった。一方、世界的な経済減速や金融引き締めなどの影響で新規輸出受注は低調だった。

国別では7カ国のうちタイ(55.7)など4カ国で指数が前月から上昇した。タイの指数は15年12月以来、6年9カ月ぶりの高水準。生産高と新規受注の指数が高く、将来の需要に備えた購買活動も活発化した。インドネシア(53.7)も指数が上昇。新規受注が急拡大し、生産量や雇用を押し上げた。フィリピン(52.9)は国内需要の伸びを背景に生産量が3カ月ぶりに拡大した。

一方、ベトナム(52.5)の指数は前月からやや低下。輸出に減速の兆しが見られ、一部企業の販売が予想を下回ったことで完成品の在庫が増えた。マレーシア(49.1)は海外需要減退の影響が大きく、6カ月ぶりに“景気悪化”に転じた。


亜州ビジネスASEAN
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