【アセアン】11月の東南ア製造業PMI、2カ月連続で減速

【亜州ビジネス編集部】

米S&Pグローバル傘下の調査会社IHSマークイットが1日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2022年11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.7だった。

景気拡大と悪化の分かれ目である50を14カ月連続で上回ったものの、前月(51.6)から低下し、2カ月連続で減速。14カ月中で最低となった。新規受注が14カ月ぶりに落ち込んだほか、生産高の伸びが縮小し、雇用も悪化した。

国別では7カ国のうち5カ国で前月から指数が低下。うち3カ国は50を下回った。ベトナム(47.4)は21年9月以来、14カ月ぶりに50未満に転落。外需の冷え込みで新規受注や生産高が落ち込み、雇用や購買活動の指数も悪化した。生産高は、資本財がプラス成長を維持する一方、消費財と中間財で減少した。マレーシア(47.9)は3カ月連続の50未満。新規受注が急減し、それに伴い生産高も落ちている。

タイは50超を確保

タイ(50.7)とインドネシア(50.3)は、前月から減速したものの50超を確保。タイは外需の低迷で受注が落ち込む一方、インフレの緩和や供給網の改善が指数の下支えとなった。インドネシアは外需の不振を受けて新規受注、生産高とも伸びが減速した。

フィリピン(52.7)は指数が小幅に上昇。7カ国中で唯一、指数が前月を上回った。新規受注の急増で購買活動が活発化している。金融引き締めの影響などが懸念されるものの、今後12カ月の生産高については楽観的な見方が強く、企業の3分の2が生産増を見込んでいる。


亜州ビジネスASEAN
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