【タイ】23年の経済成長率、3.3〜4.3%予測=財務省

【亜州ビジネス編集部】

財務省財政経済事務局は27日、2023年の国内総生産(GDP)成長率予測を前年比3.3〜4.3%と発表した。

観光業の回復を追い風に、22年(推計2.8〜3.3%)を上回る見通し。3カ月前に予測した2.8〜4.8%からは範囲を上下とも0.5ポイントずつ狭めた。

中国のゼロコロナ政策解除を受け、外国人観光客数の予測を147.0%増の2750万人に上方修正。これまでの予測の2150万人から3割近く引き上げた。また、所得増を見込めることから個人消費の予測も上方修正し、0.2ポイント引き上げて3.5%増とした。民間投資は3.6%増を予測。国内経済への信頼感が高まることで投資が活発化し、22年見通しの3.3%増を上回ると見込む。

一方、物品輸出額(米ドル建て)は0.4%増と予測し、以前の2.5%増から引き下げた。主要国の需要減退を警戒している。インフレ率は前年実績の6.1%を下回る2.8%に鈍化する見通し。ドバイ原油価格は1バレル80〜90米ドル、バーツの対米ドルレートは32〜33米ドルと想定した。

23年の懸念材料については、金融引き締めに伴う欧米の景気減速や、米中対立などの地政学的リスクに起因する生産の混乱などを挙げた。


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