【ベトナム】政府、4年ぶりの電力料金引き上げ検討

【亜州ビジネス編集部】

政府は、電力料金を年内に引き上げる方向で検討を進めている。ドー・タン・ハイ商工次官が2日の会議で述べたもので、最後に引き上げた4年前から発電コストが上昇しており調整する意向。サイゴンタイムズが3日付で伝えた。

現行規定では、電力料金は半年ごとに見直す決まり。発電コストが3%以上変動している場合、値上げできる。ただインフレの抑制や、新型コロナウイルス流行下での国民への負担増を避けるため、最後に引き上げられたのは4年前の19年3月となっている。

こうした中、ベトナム電力グループ(EVN)は2022年に31兆ドン(約1720億円)の赤字を計上。年初から石炭や石油、ガスの価格が上昇し、生産コストが跳ね上がったためで、通年では少なくとも15年以降で初の赤字となった。

商工省は22年末、石炭の輸入単価が1トン当たり304.8米ドルで2倍以上に跳ね上がっており、近い将来に値上げが必要になるとの見方を示した。電力料金は現在1キロワット時(kWh)当たり1864.44ドンで、EVNは22年6月、1915.59ドンに引き上げるべきと主張していた。


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