【タイ】スーパーのフードランド、人手不足で初任給1割アップ

【亜州ビジネス編集部】

地場系フードランド・スーパーマーケットは、今月から従業員(中学卒業者)の初任給を月1万4000バーツとし、以前の1万2500万バーツから12%引き上げることを明らかにした。人手不足を解消するためで、社員寮の整備など福利厚生も拡充する。今月には新型コロナウイルス流行中に止めていた新規出店を3年ぶりに再開しており、人材の確保を急ぐ。18日付プラチャーチャート・トゥラキットなどが伝えた。

1店舗当たりの従業員数は70~80人。アティポン副社長によると、当初は年3~5店の新規出店を計画していたが、足元の人手不足を受けて2店に減らすことにした。同副社長は「初任給の引き上げは人件費を3000万バーツ押し上げるが、顧客サービス強化のため必要な措置」と説明。小売業は年間の離職率が40%と高く、従業員の育成が困難な状況になっているという。

18日には都心のシーロム地区で新店舗をオープンした。また、近くバンコク北部のサーイマイ地区にも出店する。1店舗当たりの投資額は5000~6000万バーツ。シーロムの店舗は1日1500~2000人が来店し、当初6カ月に2000万バーツを売り上げると見込む。

現在の店舗数はシーロムの新店舗を含め24店。創業51年の老舗で顧客の年齢層が30~50歳代と高いことから、今後は若い世代向けの新たなコンセプトの店舗を増やすとしている。2023年の売上高は前年比5%増の60億バーツを目指す。


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