【アセアン】24年の実質昇給率、域内は軒並みプラス=ECA

【亜州ビジネス編集部】

英人材コンサルティング会社ECAインターナショナルは、物価上昇を加味した実質の平均昇給率が東南アジアの7カ国で2024年に軒並みプラスになるとの見通しを示した。23年にマイナスだったフィリピンとシンガポールがプラスに転じる見込み。またインドネシアが大きく加速するとみている。

インドネシアでは24年の実質昇給率が4.3%となり、23年の2.9%から伸びが加速する見通し。 ◆マレーシアは2.1%から2.3%に加速 ◆ベトナムは3.6%で23年から横ばい ◆タイは3.5%から3.4%に減速 ◆カンボジアは3.2%から2.2%に減速――とみている。

一方、シンガポールはマイナス1.5%からプラス0.5%、フィリピンはマイナス0.3%からプラス2.2%にプラス転換する見通しとなっている。

ECAは23年8~9月に360社以上の多国籍企業を対象として調査を実施。70カ国・地域のデータを収集し、分析した。物価高による実質賃金の停滞が24年は改善するとの見方で、欧州とアフリカ、中東では24年にプラス転換すると見込む。また、アジア太平洋は1.8%から2.2%に、米州では0.1%から2.0%に伸びが加速するとみている。国別ではインドの5.1%が最も高く、これにインドネシアが続く。


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