【亜州ビジネス編集部】
政府は19日の閣議で、補助金と減税を柱とするEV振興策の第2期「EV3.5」を承認した。今年末までの第1期「EV3.0」を引き継ぐもので、期間は2024～27年。来月2日に開始し、国内のEV生産販売のさらなる拡大を図る。ただ、補助金額は1台当たり最大10万バーツに減額し、適用の条件も厳格化する。同日付各紙が伝えた。
第2期も乗用EVと電動ピックアップトラック、電動バイクが対象。補助金額は、価格が200万バーツ以下の乗用EVが電池容量に応じて2万5000～10万バーツ、電動ピックアップが10万バーツに設定した。第1期の7万～15万バーツから引き下げる。電動バイクは価格が15万バーツ以下で電池容量が3キロワット時（kWh）以上の車両に1万バーツを付与する。電動ピックアップと電動バイクは国内生産車に限定する。
減税では、価格が200万バーツ以下のEVの輸入関税を24～25年に最大40％引き下げる。また、700万バーツ以下の車両で物品税を8％から2％に引き下げる。
補助金などの適用を受けるメーカーには、26年に輸入台数の2倍、27年に3倍の国内生産を義務付ける。
第1期は中国企業など19社が参加。同国EV最大手の比亜迪（BYD）や、合衆新能源汽車の「ナタ汽車（NETA）」などがタイ市場に新規参入し、現地生産に向けて工場建設を進めている。第2期は30社以上が参加する見通し。23年1～11月のEV新車登録台数は6万7056台で、前年同期の7.9倍に拡大した。
