【中国】中国タブレット市場で華為トップに、13年ぶりアップル超え

【亜州ビジネス編集部】

米市場調査会社のIDCは21日付リポートで、中国のタブレットパソコン(PC)出荷台数が2023年第4四半期(10~12月)に前年同期比5.7%減の817万台に縮小したと報告した。商業向けで13.8%増加したものの、消費者向けが7.3%減少している。メーカー別では、華為技術(ファーウェイ)の出荷台数がアップルを上回り、2010年以来の首位奪還となった。

第4四半期はファーウェイのシェアが30.8%となり、前年同期の21.2%(↑9.6ポイント)から大幅に拡大した。一方のアップルは37.1→30.5%(↓6.7ポイント)に縮小。ただ、両社の差はわずか0.3ポイントと肉薄している。3位以下には、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)の9.4%、栄耀(HONOR)の7.6%、聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)の7.2%が続いた。

もっとも、23年通年では依然としてアップルが中国シェアトップ。同社のシェアは33.6%となった。一方のファーウェイは26.5%でこれに続く。中国全体のタブレットPC出荷台数は通年で4.5%減少した。

価格帯別では、第4四半期に2000人民元(約4万1800円)以下のシェアが拡大。半面、4000人民元以上のハイエンド製品はシェアが低下した。中国市場におけるタブレットPC平均単価は下落が続いており、第4四半期は2707人民元という水準。第1四半期(1~3月)は2928人民元、第2四半期(4~6月)は2848人民元、第3四半期(7~9月)は2776人民元だった。

IDCのアナリストは、23年の中国タブレットPC市場のパフォーマンスは総じて予想通りだったと指摘。24年は主要ブランドがユーザーエクスペリエンスをより重視する年になるとみている。技術面では、システムソフトウエアの基本性能の向上、生成AI(人工知能)技術の活用などに重点が置かれると予想した。


亜州ビジネスChina
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