【アセアン】2月の東南ア製造業景況感、2カ月連続で上昇

【亜州ビジネス編集部】

米S&Pグローバルが1日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2024年2月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.4となり、前月の50.3から小幅に上昇した。上昇は2カ月連続で、景気拡大と悪化の分かれ目である50を上回るのも2カ月連続。新規受注が落ち込む一方、生産高が拡大基調を維持した。

既受注の消化で生産高は29カ月連続のプラスとなり、雇用も改善した。ただ、新規受注は輸出を中心に引き続き落ち込んでいる。タイやマレーシア、ミャンマーで受注が減少しており、特にタイは下落幅が過去3番目の大きさだった。

国別では、前月と同様に7カ国のうちシンガポールなど4カ国でPMIが50を上回った。ベトナム(50.4)は小幅ながら前月から上昇。生産高、新規受注がそろって拡大し、雇用も改善した。今後の見通しについても楽観する見方が増えている。フィリピンも新規受注の好調を受けてPMIが小幅に上昇。ただ、原材料不足を背景に生産が停滞した。

一方、インドネシア(52.7)は50超を維持したものの、前月から低下した。新規受注が堅調ながらやや失速している。タイ(45.3)の指数は前月から悪化し、7カ月連続で50を下回った。国内外の受注の落ち込みで生産の拡大ペースが鈍化し、購買や雇用が減少した。また、原材料コストが上昇しているものの、需要減で価格転嫁が難しい状況という。


亜州ビジネスASEAN
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