【亜州ビジネス編集部】
帝人子会社の帝人フロンティアは2日、首都北郊の工場でウールの代替素材となる「コンジュゲート長繊維」の生産設備を増設すると発表した。同工場でこれまでフル生産に近い操業を続けてきたが、今後も需要が増えるとみて生産能力を引き上げる。
グループのテイジン・ポリエステル(タイランド)(TPL)が、パトゥムターニー県の工場に専用の紡糸機や特殊延伸機を増設。今月に本格生産を開始し、2025年度に年産700トン体制を構築する。将来は新開発の繊維の生産などにも活用するとしている。
帝人フロンティアによると、世界的な人口増加やウールの生産コスト上昇でウール代替素材の需要が高まっている。同社が手掛ける「トリクシオン」は伸縮性に優れ、ファッション衣料やユニフォーム向けを中心に販売が大きく伸びているという。