【亜州ビジネス編集部】
ベトナム共産党中央委員会は25日、中南部ニントゥアン省での原子力発電所の建設計画再開を承認した。2016年に中止の決定を下したが、電力不足の解消に向けて再開を決めた。今後は管轄当局と同省政府が協力し、具体的な計画の策定を進める。ベトナム政府公式サイトが同日付で伝えた。
同省では過去に原発の開発が進められていたが、資金不足や福島第1原発の事故発生で住民の反発が強まったことから、16年に白紙撤回された。一方、国内では北部地域を中心に慢性的な電力不足が続いていることなどから、グエン・ホン・ジエン商工相が先月、第8次国家電源開発計画(PDP8)の改定案に原発の開発を盛り込むと表明していた。
以前の原発計画は日本とロシアが受注していた。改めて再開される原発計画に向けては、ロシアが既に協力意向を表明している。