【亜州ビジネス編集部】
国内初の半導体製造工場の設置に向けて、国内の集積回路(IC)企業に最大10兆ドン(約585億円)の資金支援を行う決議案が先月に国会で可決された。半導体製造事業に対して政府の具体的な支援方針が明示された初のケースとなる。ベトナムネットなどが報じた。
2030年末までの生産開始が補助金支給の条件。政府予算から事業総額の30%、最大で10兆ドンを拠出する。政府が昨年9月に定めた半導体産業の開発戦略では、小規模な半導体工場を30年までに設立する目標を掲げており、今回は実現に向けて支援の在り方を決めた。
国内企業では、携帯電話キャリア最大手のベトテルとIT(情報技術)最大手のFPTが先端半導体の設計に携わっている。ベトテルは1秒間に1兆回の計算が可能な、東南アジアで最先端の半導体の設計に成功した。同社は世界で競争力を持つ製造能力を確立することに自信を示している。