【タイ】出前のLINEマン、AIなどに100億バーツ投資へ

【亜州ビジネス編集部】

LINE傘下で出前などを手掛けるLINEマン・ウォンナイは、今後5年間で100億バーツを投じる計画を明らかにした。主に生成AI(人工知能)技術に重点を置き、顧客サービスの向上やコストの最適化などを図る。また、技術関連のスタートアップ1~2社の買収も視野に入れる。4月30日付バンコクポストなどが伝えた。

毎年20億バーツを投じる計画。過去5年の投資額は80億バーツで、主にクラウドコンピューティングシステムとAI技術に投じた。同社には現在、AIエンジニアと開発者が100人以上、新サービスの立ち上げなどに取り組む技術者が約500人従事している。

同社は一方、出前サービス「フードパンダ」を提供する独系デリバリーヒーロー(タイランド)が5月下旬にタイ市場から撤退することに関して、今後1年以内に市場がLINEマンと最大手「グラブ」の寡占状態となり、これまでの価格競争から品質を巡る競争に移行すると予測。「ロビンフッド」を買収した地場IT(情報技術)企業のイップインソイを中心とする投資家グループが仮にフードパンダを買収したとしても、企業規模が小さいため、大きな影響はないとの見方を示した。

シンガポールの市場調査会社モメンタムワークスによると、2024年のタイの出前市場はGMV(流通取引総額)ベースで42億米ドル規模。市場シェアは◆グラブ=46%◆LINEマン=40%◆「ショッピー・フード」=7%◆フードパンダ=5%◆ロビンフッド=2%――だった。


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