【亜州ビジネス編集部】
王子ホールディングスは27日、中南部ビンディン省の自社のアカシア植林地で未利用の樹皮を原料とするバイオ炭の実証試験を開始すると発表した。もみ殻固形燃料の製造装置を手掛けるトロムソ(本社:広島県尾道市)と共同で実施し、バイオ炭の活用による土壌改良や二酸化炭素(CO2)削減を目指す。
植林事業を手掛ける王子HDの現地法人クイニョン・プランテーション・フォレスト・カンパニー・オブ・ベトナム(QPFL)が所有するアカシア植林地を利用する。トロムソがアカシアなどの樹皮を原料に製造したバイオ炭を植林地の一部に散布。土壌の保水性・通気性の向上、CO2の固定化、植物の生育促進などの効果を検証する。
植物はCO2を吸収するが、枯れたまま放置すると腐敗してCO2を再放出してしまう課題がある。一方、植物をバイオ炭として炭化させれば、土壌改良材として利用できるほか、炭素を長期間固定化して大気中のCO2を削減する効果に期待できる。





