【亜州ビジネス編集部】
米経済誌フォーチュンが東南アジア企業の売上高をランキング化した「フォーチュン東南アジア500」の2025年版によると、シンガポールに本社を置く資源商社トラフィギュラが売上高2432億米ドルで域内首位を維持した。同誌が東南アジア版のランキングを発表するのは前年に続き今回が2回目となる。
域内主要6カ国とカンボジアの企業の24年売上高を米ドル換算して順位付けし、500社全体の売上高は前年比1.7%増の1兆8200億米ドルだった。同誌は東南アジアの特徴として、世界中で事業展開する一部の大企業が売上高全体の多くを占めていると指摘。上位5社の顔ぶれは前年から変化がなく、合計の売上比率は500社全体の28%に達した。
首位のトラフィギュラは石油・ガスや金属などを取り扱う。1993年にスイスで創業後、低税率を利用するため12年に本社をシンガポールに移転した。
域内2位と3位は国営石油会社で、それぞれタイのPTT(876億米ドル)とインドネシアのプルタミナ(753億米ドル)がランクインした。
他の国の首位
◆フィリピン:財閥系サンミゲル・コーポレーション(275億米ドル、全体9位)
◆ベトナム:国営ベトナム石油ガスグループ(ペトロベトナム)(223億米ドル、11位)
◆マレーシア:銀行最大手マラヤン・バンキング(メイバンク、151億米ドル、19位)
◆カンボジア:銀行最大手アクレダ銀行(9億米ドル、299位)
国別のランクイン企業数では、インドネシアの109社が最も多く、タイが100社、マレーシアが92社で続いた。総売上高ではシンガポールの6370億米ドルが最多で、500社全体の3分の1を占めた。