【タイ】5月は輸出入とも過去最高更新、PC・部品は2倍超に

【亜州ビジネス編集部】

商務省の18日発表によると、2025年5月の輸出額は前年同月比18.4%増の310億4460万米ドルとなり、過去最高額を2カ月ぶりに更新した。輸入額は18.0%増の299億2810万米ドルで、3カ月連続の過去最高額更新。米国の関税引き上げを警戒した前倒しの取引が増える中、輸出入とも足元で2桁増が続いている。コンピューター・部品の伸びが大きく、5月は輸出入とも2倍以上に拡大した。貿易収支は11億1640万米ドルの黒字だった。

輸出額は、全体の8割を占める主要工業製品が22.9%増、2割弱の農産物・加工品が8.1%増など。変動の大きい金と石油、武器を除く輸出額は20.3%増だった。

工業製品の輸出では、電子製品(53.2%増)の大幅増が続く。主力のコンピューター・部品(104.0%増)が急伸しており、米国や中国、香港への輸出が増えた。プリント基板(PCB、41.4%増)も前月に続き香港や台湾への輸出増で大きく伸びた。

電子以外では、ゴム製品(34.2%増)も中国や米国向けの拡大が続いている。また、車両・部品(15.3%増)が2カ月ぶりのプラスに転じた。乗用車と1トンピックアップトラックがそろって2桁増だった。

主要国への輸出では、全体の2割を占め最大の米国(35.1%増)が20カ月連続のプラス。前月と同様にコンピューター・部品やスイッチパネル・電気制御盤、ゴム製品がけん引した。2番目に大きい中国(28.0%増)もプラスで推移しており、コンピューターやゴム、果物が伸びた。一方、3番目の日本(0.9%減)は3カ月ぶりの前年割れで、鷄肉加工品やPCBが落ち込んだ。

輸入では、資本財に含まれるコンピューター・部品(157.9%増)や機械・部品(51.1%増)が大きく拡大。また、前月まで落ち込みが続いていた電気自動車(EV)など自動車(71.8%増)が急伸し、鉄・鉄鋼製品(20.0%増)もプラスだった。一方、前月に4割増だった電気・電子部品(3.1%減)は減少に転じた。

1~5月の累計は、輸出額が前年同期比14.9%増の1382億2020万米ドル、輸入額が11.3%増の1393億2590万米ドル、貿易収支が11億2390万米ドルの赤字だった。


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