【亜州ビジネス編集部】
東京センチュリーは3日、太陽光発電と蓄熱用のヒートバッテリー(熱電池)を組み合わせたシステムを工場に導入する事業が日本の環境省の「二国間クレジット制度(JCM)資金支援事業のうち設備補助事業」に採択されたと発表した。素材最大手のサイアム・セメント(SCC)と共同で手掛ける。
SCC傘下の再生可能エネルギー会社SCGクリナジーが、タイ国内の包装工場に太陽光発電設備とヒートバッテリーを導入。太陽光の電力を熱として蓄え、昼夜を問わず安定的に熱を供給できる仕組みを構築する。熱を利用して生成した蒸気を工場に供給することで、既存ボイラーによる化石燃料の利用を代替し、温暖化ガスの排出削減に貢献する。
蓄熱には耐火レンガを使用する。熱貯蔵スタートアップの米ロンド・エナジーが開発したシステムで、コストが低く、タイや他のアジア各国で普及拡大に期待できるという。
東京センチュリーは2017~24年度にJCM設備補助事業でタイとインドネシア、フィリピン、ミャンマー、ベトナムの計16事業(共同事業者23社)の採択を受けている。





