【亜州ビジネス編集部】
商務省が7日発表した2025年6月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比でマイナス0.3%だった。マイナスは3カ月連続となる。ただ下落幅は前月(マイナス0.6%)から縮小。生鮮野菜の落ち込み緩和などで食品の値上がりが加速した。振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数(1.1%)は前月から横ばいだった。
食品・非アルコール飲料(1.6%)は前月から0.7ポイント上昇した。生鮮野菜(6.8%低下)の下落幅が前月(24.9%低下)から大きく縮小。5月との比較ではパクチーやワケギなどが値上がりした。食品ではほか、調理済み食品(3.6%)の上げ幅が加速した。
食品以外はおおむねマイナスで、車両用燃料(8.7%低下)は4カ月連続の前年割れ。ただ下落幅は前月からやや縮小した。政府が価格を抑制している電力(マイナス0.6%)も落ち込みが緩和した。
同省は第3四半期のCPI上昇率もマイナス圏で推移すると予測。指数を押し下げる要因としては、前月と同じく◆原油価格が低下していること◆政府が電気代の抑制など生活費支援策を実施していること◆好天続きで生鮮野菜の生産が増えたこと◆大企業が販促活動を実施していること――の4つを挙げた。
一方、豚肉やココナツ、タマリンド、コーヒー、調理油など一部農産物・食品の値上がりが指数を下支えするとの見方を示した。
年間のCPI上昇率予測は0.0~1.0%(平均0.5%)とし、前月時点の予測を据え置いた。前月に上下限とも0.3ポイント下方修正していた。1~6月は前年同期比で0.4%だった。





