【亜州ビジネス編集部】
現地紙トイチェーの8日付報道によると、国内の自動車市場では供給過剰が続いており、各メーカーの工場やディーラーが抱える在庫台数が過去5年間で最高水準に達した。需要が伸び悩む一方で、供給が急増しており、多くのディーラーが在庫を減らすために大幅な割引価格で販売せざるを得ない状況になっているという。
ベトナム統計総局や税関総局によると、2025年1~5月の自動車生産台数は前年同期比70%増の約18万3000台、完成車輸入台数は43%増の約8万4000台と大幅に増加。24年までの在庫を加えると総供給台数は30万台を超えたという。一方、販売された車両は約5割にとどまっており、現在の在庫台数は約15万台にまで膨らんでいる。
専門家は、新型コロナウイルス禍後の需要の回復が各メーカーの想定を下回っていることが供給過剰の一因と指摘。さらに東南アジア各国の新車市場が減速する中、タイやインドネシアからの流入が増えていることも原因との見方を示した。





