【タイ】6月の新車販売5%増、中国車がシェア2割維持

【亜州ビジネス編集部】

タイ国トヨタ自動車(TMT)の29日発表によると、2025年6月の国内新車販売台数は前年同月比5.1%増の5万79台だった。前年同月を上回るのは3カ月連続。比亜迪(BYD)など中国各社が販売を大きく伸ばし、中国車のシェアは3カ月連続で20%超となった。一方、家計債務の悪化を背景に、日系がシェア8割を占める1トンピックアップトラックの販売は前年割れが続いている。

6月の車種別販売では、乗用車が9.4%増と3カ月連続のプラス。首位トヨタが前月に続く20%超の増加だったほか、中国のBYDが1.7倍、長城汽車が3.5倍などと拡大した。また、商用車に含まれるスポーツ多目的車(SUV)は24.1%増の1万2855台と好調を維持。BYDや三菱自動車が販売を大きく伸ばした。

一方、1トンピックアップトラックは8.2%減となり、三菱自を除く主要メーカーが軒並み2桁のマイナスだった。うち乗用ピックアップトラック(PPV)では、長城汽車の「坦克(タンク)」ブランドがトヨタに次ぐ2位に入った。

電動車の販売は30.6%増の2万1915台に拡大し、販売全体の4割超を占めた。うちハイブリッド車(HV)は11.6%増の1万1034台、電気自動車(EV)は59.9%増の9743台だった。

全体のメーカー別販売は、中国系が14社合計で1万401台となり、前年(9社)の2.7倍に拡大。合計シェアは20.8%だった。一方、日系9社はトヨタなど4社がプラスだったものの、合計のシェアは70.0%と前年同月から6.6ポイント低下した。前月(67.1%)からは上向いた。

1~6月の全体の販売台数は前年同期比1.7%減の30万2694台だった。車種別では乗用車が1.5%減、1トンピックが12.7%減など。市場シェアは日系が70.6%、中国系が20.2%だった。中国車の販売は6万1083台に達し、24年の年間販売(4万6734台)を既に上回っている。


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