【亜州ビジネス編集部】
日機装は10日、ベトナム中部クアンガイ省に構える透析用消耗品(血液回路)工場で日本市場向け製品の製造・滅菌設備の導入が完了したと発表した。宮崎県で進めていた新工場の建設計画を中止し、ベトナムとタイの既存拠点を活用して需要を補う方針に切り替えた。
現地法人のM.E.ニッキソー・ベトナムが、ベトナム・シンガポール工業団地(VSIP)クアンガイに構える工場に設備を導入。7月に規制当局から認証を取得し、日本市場向けの製品輸出体制を構築した。
日機装はホーチミン市、タイ東部チャチュンサオ県に構える既存工場でも日本市場向けの製品在庫水準を引き上げて、安定生産体制を構築するとしている。
同社は、2021年に新型コロナウイルス禍の影響でホーチミン市の工場が操業停止したことを受けて、宮崎県での工場新設を計画。ただ、資材価格の高騰や設備構成の再検討に伴い設備投資額が当初計画を上回る状況となったため中止を決めた。





