【亜州ビジネス編集部】
TMBタナチャート銀行(TTB)傘下の総合研究所TTBアナリティクスは19日、タイの物流コストの対国内総生産(GDP)比が2025年に13.3%となり、前年(13.5%)から低下する見通しを明らかにした。26年にはさらに13.0%まで低がると予測。原油価格が安定しており、マルチモーダル(複合輸送)化の進展もあって運賃低下が見込まれるという。
25年上半期は、物流コスト全体の40%超を占める道路輸送のコストが3.1%減少した。一方、海運のアジア航路のコンテナ運賃上昇が物流コストを押し上げている。ただTTBは26年にコンテナ運賃が低下に転じると予測。原油価格も横ばいに推移し、物流コストの対GDP比は引き続き低下するとみている。
輸送手段をトラックから鉄道に切り替える動きが加速すれば、物流コストはさらに下がると見込む。鉄道は重量・距離当たりのコストが道路輸送の約3分の1だが、貨物輸送量全体に占める割合は現状で2.2%にとどまっているという。
物流コストの対GDP比は21~22年の14.3%から23年に14.2%へと低下し、24年は13.5%まで下げた。TTBは1月時点で25年の予測を12.8%としていたが、今回は上方修正した。





