【タイ】8月の新車販売5%増、SUVがけん引

【亜州ビジネス編集部】

タイ国トヨタ自動車(TMT)の26日発表によると、2025年8月の国内新車販売台数は前年同月比5.4%増の4万7622台だった。前年同月を上回るのは5カ月連続。乗用車と1トンピックアップトラックが落ち込む一方、スポーツ多目的車(SUV)が急伸し、全体をけん引した。

乗用車は0.7%減と5カ月ぶりの前年割れ。首位トヨタが6.1%増とプラスだったものの、三菱自動車や中国・比亜迪(BYD)が落ち込んだ。また、1トンピックは2.5%減と、家計債務の高止まりを背景に32カ月連続でマイナスが続いている。

一方、商用車に含まれるSUVは33.7%増の1万2629台に伸びが加速した。中国・長安汽車の販売が6.0倍に増えたほか、ホンダや三菱自も大きく伸びた。ほか、分類上は乗用ピックアップトラック(PPV)に入る中国・長城汽車のSUV「坦克(タンク)」ブランドも好調が続いており、PPV部門でトヨタに次ぐ2位となった。

全体のメーカー別販売は、中国系が14社合計で1万839台となり、前年(9社)の2.6倍に拡大。合計シェアは22.8%だった。一方、日系9社はホンダなど3社がプラスだったものの、全体の販売は2.2%減少。合計のシェアは68.0%と前年同月から5.3ポイント低下し、2カ月連続で70%を割り込んだ。

1~8月の全体の販売台数は前年同期比0.1%増の39万9945台だった。車種別では乗用車が0.4%増、1トンピックが11.0%減、SUVが20.7%増など。市場シェアは日系が69.9%、中国系が20.9%などだった。

トヨタは1~8月に14万9328台を販売した。8月下旬には小型セダン「ヤリスATIV」のハイブリッド車(HV)版を発売し、9月24日までの約1カ月間に3700台超の予約を獲得。また、同時に予約受け付けを開始した電気自動車(EV)「bZ4X」は1900台近くを受注した。


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