【亜州ビジネス編集部】
工業省工業経済事務局(OIE)の9月30日発表によると、2025年8月の鉱工業生産指数(MPI、21年=100)は92.1となり、前年同月比で4.2%低下した。前年同月を下回るのは2カ月連続。輸出が低調な自動車など主要品目の多くが落ち込んだ。MPIは季節調整済み前月比では2.1%低下した。
自動車(8.1%低下)は2カ月連続のマイナスで、乗用車、1トンピックアップトラックとも前年割れ。乗用車は1800cc以下の車両の落ち込みが大きい。
食品(5.5%低下)は3カ月連続のマイナスとなった。鶏肉やツナ缶、乳製品など幅広い品目で指数が低下。また、飲料(13.7%低下)では、国内の景気減速やカンボジアとの国境閉鎖に伴う輸出減で果汁飲料や栄養剤が落ち込んだ。
一方、電子(10.0%上昇)は6カ月連続のプラスで、前月から伸びが加速した。データセンター(DC)向けで需要が伸びるハードディスク駆動装置(HDD、24.5%増)や、プリント基板アセンブリー(PCBA、10.0%上昇)が好調に推移している。
ベースメタル(22.7%上昇)は2カ月連続のプラスとなり、熱延鋼などの鋼板(37.2%上昇)と、鋼管(30.7%上昇)、条鋼(10.6%上昇)がそろって2桁の上昇。熱延鋼は前年同月に一部工場の保守整備で落ち込んだ反動があった。
OIEが同時に発表した8月の製造業設備稼働率は57.2%となり、前月からは0.3ポイント上昇したものの、前年同月からは1.9ポイント低下した。うち自動車の稼働率は45.6%で、前月比で2.5ポイント低下、前年同月比で6.2ポイント低下。乗用車が41.0%と低かった。





