【亜州ビジネス編集部】
カシコン銀行傘下の総合研究所カシコン・リサーチ・センター(KRC)は14日、2025年のタイの自動車輸出台数が前年比11.7%減の90万台に落ち込むとの予測を発表した。最大の輸出先である豪州で二酸化炭素(CO2)排出量などの規制が強化され、同国向けが16.0%減と大きく落ち込むとみている。
1~7月のタイの自動車輸出額は111億6200万米ドルで、うち3割弱を占める豪州向けが17.3%減の31億米ドルと落ち込んだ。同国でCO2排出量の規制に加え、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)の搭載が輸入車に義務付けられたことで、タイに生産拠点を構える日本メーカーの輸出が減少。一方、ハイブリッド車(HV)とプラグインハイブリッド車(PHV)の需要の高まりを背景に、中国や韓国などが豪州向け輸出を拡大しているという。
近年のタイの自動車輸出台数は◆21年=95万9194台◆22年=100万256台◆23年=111万7539台◆24年=101万9213台――と推移。25年は4年ぶりに100万台を下回る見通しとなっている。





