【亜州ビジネス編集部】
米S&Pグローバルが5日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2026年4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.7となり、前月を1.1ポイント下回った。指数の低下は2カ月連続。景気拡大と悪化の分かれ目である50を10カ月連続で上回ったものの、中東危機を背景とする物価高・原材料不足が重しとなり、マレーシアを除く各国で指数が低下した。
指数は9カ月ぶりの低水準となる。新規受注と生産高の伸びが共に鈍化し、受注では特に外需が低調だった。原材料不足を背景に生産高はほぼ横ばいとなり、同時に在庫水準が低下。雇用は8カ月ぶりに減少した。
国別ではシンガポールを含む7カ国のうち6カ国で指数が低下。インドネシア(49.1)とフィリピン(48.3)は節目の50を下回った。
タイ(52.7)は燃料価格の高騰でインフレ圧力が急速に高まったうえ、購買力の低下を受けて受注残が減少。生産高は引き続き堅調に拡大したものの、原料の値上がりと供給減を見越した在庫積み増しのための生産が増えており、今後は反動で減速する可能性があるとS&Pは見ている。
ベトナム(50.5)では生産コストが15年ぶりのハイペースで上昇し、新規受注が減少。雇用や購買活動、在庫も縮小した。一方、生産高は12カ月連続で増加し、PMIを下支えした。ただS&Pは、価格と供給の問題が解決しない限り、数カ月以内に生産高も減少に転じる可能性があると指摘した。
マレーシア(51.6)は域内で唯一、指数が前月から上昇した。内需が伸びたことで新規受注が3カ月ぶりに増加。タイと同様に在庫積み増しが生産を押し上げる要因になったという。同じ理由で購買活動も活発化した。




