【亜州ビジネス編集部】
商業銀行大手のアユタヤ銀行の調査部門、クルンシー・リサーチは、2026年の実質国内総生産(GDP)成長率予測を前年比1.9%と発表した。25年の2.4%から減速する見通し。中東情勢の悪化や米国の関税政策の不確実性、家計債務の高止まりなどが成長の足かせになるとみている。
第1四半期のGDP成長率は前年同期比2.8%と予測を上回ったものの、米国の関税引き上げに備えた前倒しの輸出や電気自動車(EV)の販売拡大、総選挙後の民間投資の回復など、一時的な要因による押し上げ効果が大きかったと分析した。
26年の年間では、輸出額の伸び率が9.8%となり、前年(12.9%)から鈍化すると予測している。一方で輸入額の伸び率は15.0%と、前年(13.0%)を上回る見通し。中東情勢の悪化に伴うエネルギー・物流コストの上昇が輸入額の増加につながるとみている。
外国人観光客数は3250万人と予測した。燃料高で欧州や中東など遠距離からの外国人旅行者が落ち込み、前年(3300万人)を下回る見通し。また、民間投資の伸び率は3.5%となり、タイ投資委員会(BOI)への投資申請が25年に過去最高を更新したことを背景に拡大が続くと見込む。インフレ率は2.7%と、前年(マイナス0.1%)からプラス転換するとみている。
国家経済社会開発委員会(NESDC)が発表した26年第1四半期の実質GDP成長率は前年同期比で2.8%だった。電子製品の輸出や民間投資が好調に推移し、前四半期の2.5%から伸びが加速した。NESDCは年間のGDP成長率を1.5~2.5%と予測している。




