【亜州ビジネス編集部】
国会は23日、現行の関税法の一部を改正・補足する法案を可決した。水際での知的財産権(IP)の保護や模倣品の取り締まり強化などを盛り込んだもので、来年3月に施行する。米国がベトナムのIP保護制度や取り締まり状況に懸念を示しており、これに対処する狙いがあるとみられる。ロイター通信などが伝えた。
改正法の柱の一つは、IP侵害や模倣品に対する水際措置の厳格化。税関当局の権限が強化され、権利保有者からの事前申請がない場合でも、税関が自発的に模倣品・海賊版の疑いがある貨物の通関を差し止められるように変更する。さらに輸入・輸出品だけではなく、ベトナムを通過する貨物も介入対象に加えた。
米通商代表部(USTR)は今年4月末、IP保護や権利侵害への対応を巡る懸念が十分に解消されていないとして、ベトナムを「優先外国」に指定した。「権利侵害が依然として米国の企業やコンテンツ制作者の競争力を損なっている」と指摘し、IP侵害を抑止できる実効性のある執行体制の構築を要求。5月末にはベトナムのIP保護制度や取り締まり状況について、米通商法301条に基づく調査に着手していた。
越境ECの法的枠組みも整備
改正関税法では、近年急増する越境電子商取引(EC)に対する法的管理枠組みも初めて明記した。プラットフォーム事業者や取引を行う個人・法人に対して電子識別(ID認証)やデータ連携を義務付け、不法商品の流入防止や課税の透明性を確保する。




