【亜州ビジネス編集部】
米コンサルティング大手ベイン・アンド・カンパニーなどは16日、東南アジア主要6カ国の2026~35年の実質国内総生産(GDP)成長率が年平均4.8%になるとの予測を発表した。ベトナムが域内で最も高い成長を遂げる一方、タイは最も低くなると予想。制度やエネルギー安全保障、技術対応力の違いを背景に、各国の成長格差が広がるとみている。
予測はベインとシンガポール金融大手DBS銀行、政府渉外コンサルティング会社ブリエンス・アンド・パートナーズがまとめた。国別の年平均成長率は、ベトナムが6.2%で最も高く、以下は◆フィリピン=5.8%◆インドネシア=5.4%◆マレーシア=4.3%◆シンガポール=2.7%◆タイ=2.2%――の順となる。
ベトナムは16~25年も年平均6.3%成長しており、向こう10年もほぼ同水準の高成長を維持する見込み。フィリピンは過去10年の4.6%から5.8%、インドネシアも4.2%から5.4%に加速すると予測した。一方、タイは過去10年の2.0%から2.2%と低成長が続く見通し。6カ国全体では16~25年の4.1%から4.8%に加速する。
前回の24年版では、24~34年の6カ国の成長率を年平均5.1%と予測していたのに対し、今回の26~35年予測は4.8%となった。世界経済などが好調に推移する場合、マレーシアとシンガポール、ベトナムが相対的に大きな恩恵を受ける見通し。特にマレーシアは投資促進的な政策姿勢やガバナンス、インフラの改善を背景に、6カ国で最も改善が進んだと評価した。
一方、インドネシアはインフラ整備が進む半面、人材育成の遅れや政策の一貫性が課題となっている。タイは労働力のひっ迫や制度面の改善の弱さが成長を制約するとした。今後の持続的な成長には、制度の強靱(きょうじん)性向上やエネルギー供給の安定化、AI(人工知能)の活用が重要になると指摘している。




