【タイ】26年のEV生産、62%増11.5万台予測=KRC

【亜州ビジネス編集部】

カシコン銀行傘下の総合研究所カシコン・リサーチ・センター(KRC)は16日、2026年のタイの電気自動車(EV)生産台数が前年比62%増の11万5000台に拡大するとの予測を発表した。国内市場の拡大を背景に大きく伸びる見通し。ただ各メーカーが計画する生産能力に比べると低水準にとどまっており、タイがEVの主要生産・輸出拠点となるには課題が残ると指摘した。

各メーカーの投資計画に基づく年産能力は全体で40万台と、26年の生産台数見通しを大きく上回る。国内では輸入車の販売が多いうえ、輸出向け生産も低調。26年の輸出向け生産台数は2万台、EV生産台数の17%にとどまると同研究所は見ている。インドネシアやマレーシアといった近隣国で生産が増えていることもあり、東南アジア向けの輸出拡大も容易ではないという。

特にインドネシアは、EVの国内販売に関する現地調達要件を厳格化し、自動車メーカーの現地生産を促している。タイに工場を持つ中国メーカーの多くがインドネシアに投資しており、同国が地域の生産・輸出拠点としてタイの直接的な競合相手となる可能性が高まっている。

インドネシアは電池材料となるニッケルの産出国である上、EVの国内市場がタイより大きく、量産効果を得やすい利点がある。また、ベトナムとマレーシアは自国ブランドの保護を進めており、輸入手続きの複雑化や輸入車の基準設定などがタイ製EVの輸出拡大を制約する可能性がある。

1~8月のEV生産台数(販売台数)は国別で、◆タイ=6万7136台(14万9350台)◆インドネシア=6万4146台(10万1171台)◆ベトナム=16万8073台(15万4200台)◆マレーシア=1万5770台(4万7598台)――だった。メーカー各社が公表した年産能力の合計は、◆タイ=40万台◆インドネシア=35万台◆ベトナム=50万台◆マレーシア=6万台――。タイは生産能力でインドネシアを上回るものの、生産実績ではほぼ同水準にとどまっている。


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