タイの雨季は5月から10月。今まさに、工場の屋根が最も過酷な環境にさらされる時期です。
「雨漏りが始まったが、生産ラインを止めるわけにはいかない」
「業者に相談したら、工場を停止しないと施工できないと言われた」
こうした悩みは、タイの日系工場の管理担当者からよく聞かれます。雨季の最中に漏水が発覚しても、生産を優先せざるを得ず、応急対応を繰り返しながら次の雨を迎えるケースも少なくありません。
なぜ「雨季中の施工」は難しいのか
一般的な屋根改修や防水工事には、次のような課題があります。
- 施工中に工場の操業制限が必要になる場合がある
- 工期が長く、雨季をまたぐケースもある
- 使用する防水材によっては乾燥や硬化に時間がかかる
そのため、「雨漏りが発生している雨季の最中に修繕する」という選択肢が取りづらいのが実情です。
雨季中でも施工可能な防水工法とは
タイの工場向け防水工事を手掛けるSIAMFNによると、ポリウレタン系の吹付塗装工法は、吹付後およそ10秒で硬化することが大きな特徴だといいます。
東南アジアでは、短時間のスコールの後に晴れ間が訪れる天候パターンが一般的です。この工法は、その限られた時間を活用して施工できるため、タイの気候との相性が良いとされています。
主な特徴は以下の通りです。
- 雨の合間の短時間でも施工しやすい
- 工場を稼働したまま施工できるケースがある
- 屋根の全面改修と比べて工期を短縮しやすい
従来工法では難しかった「工場を止めずに修繕する」という選択肢の一つとして注目されています。
「漏水箇所の補修」だけで終わらせない考え方
吹付塗装工法は、漏れている箇所だけでなく、屋根全体を均一に保護できる点も特徴です。
現在漏水している箇所への対策だけでなく、まだ表面化していない劣化部分も同時にカバーできるため、将来的な漏水リスクの低減にもつながるとされています。
部分補修を繰り返すのではなく、屋根全体の状態を整えることで、次の雨季、その先の雨季に備える考え方です。
まずは現状把握から
「自社工場の屋根は大丈夫だろうか」
「雨漏りが起きる前に状態を確認したい」
「屋根は、雨漏り対策だけではありません。」
タイでは一年を通して強い日差しが続き、工場の屋根は高温になりやすい環境です。
その熱は建物内部にも伝わり、作業環境や空調負荷に影響を与えることがあります。
SIAM FNTでは漏水診断だけでなく、サーモグラフィーなどを用いた屋根の熱環境の確認もサポート。
「遮熱塗装をした方が良いのか」 「現状でも問題ないのか」
実際の測定結果をもとに、クライアントの工場に合った提案をしています。
屋根の改善は、「作業環境の改」「空調負荷の軽減」「省エネルギーへの取り組み」につながる可能性があるので、まずは現在の屋根の状態を知ることから始めてみませんか。
雨季の今だからこそ、一度屋根の状態を確認してみてはいかがでしょうか。
次回は「なぜ工場の雨漏りは、修理しても繰り返されるのか」。漏水トラブルが再発する原因について解説します。
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