これからのオフィスの在り方
人々が求めるOFFICE
2022〜2023

2年以上続いてきたコロナ禍は前代未聞の社会状況をつくりだし、「会社で働く」という当たり前だった概念を大きくゆがめてしまいました。
在宅勤務をはじめとしたテレワークが普通のこととなり、オフィスで行われてきた打ち合わせや商談も画面越しに。
もしかしたら「もうオフィスは不要なのか?」といったオフィス不要論も唱えられるようになっていましたが、コロナ後の社会が見えつつある状況の中では、以前のようなオフィスでの仕事とテレワークの両輪で働くという考え方が一般的になりつつあるようです。
これから人々が求めているオフィスとはどんなイメージで、これからのオフィスの在り方とはどんなものになっていくのでしょうか。

これからのオフィスの在り方
そこに見えてくるものとは…

日本のある企業が行ったアンケート調査「ポストコロナに向けて重要視するキーワード」では、長かったコロナ禍の経験を経て新しい変化が見えてきているようです。

中でも「働き方改革」というキーワードに対する注目率が高く、ワークライフバランスなどを見つめ直す機会が到来しています。また、オフィスに関するキーワードとしては「オフィス改革」「セキュリティ」「コストダウン」などといった言葉が目立つようで、新しい働き方を考える上でオフィスは大切な要素の一つでしょう。

そこで今回は、「オフィス改革」「セキュリティ」「コストダウン」のキーワードを軸として、オフィスに関連する企業のスペシャリストの見解などを交えながら、最新情報と事例のいくつかを紹介していきます。

日系オフィスメーカーが唱える
「これからのオフィスの在り方」

気分は“Back to Office”
働く場所の新しい形へ

「もしかしたらオフィスが不要となってしまうのでは」。テレワークが浸透したことで報告や相談に、簡単な打ち合わせなどはオンラインで行われることが増え、「オフィスがなくても仕事ができるのではないか」と感じることが多くなってきました。しかし、コロナ禍が終わりつつある昨今、オフィスワーカーの間では「Back to Office」の気持ちがふつふつと湧き出している傾向があります。

その理由はいくつかありますが、代表的なものとしては「リアルなコミュニケーションが大切」という切実な思い。オフィスに行き、社内で人と交わることでモチベーションが上がり、仕事にも良い影響があるともいえるでしょう。オフィスは社員同士の心が繋がる場でもあり、なによりもその企業で働いているという意識を感じる場です。

ある案件に関するアイディアを絞り出すなど、一人で集中しなければならない仕事は在宅勤務やコワーキングで、出し合ったアイディアをみんなで練るリアルなミーティングはオフィス。そのようなスタイルが普通になっていき、オフィスは働く場所としての新しい形へ変わっていくのかもしれません。

これからのオフィスに求められるのは
リアルなコミュニケーションのための場所

従来のオフィスのイメージといえば、各自のデスクが規則的に並び、そこで黙々と働くというのが典型。オフィスワークとテレワークを並行させていくことが考えられる今後は、従来とは少し違う姿が求められてきています。

例えばデスクが大半を占めていたような空間だったところを、スタッフ同士が自由にコミュニケーションを取れる“場所”にする。そこではリアルなミーティングはもとより、ちょっとした談笑もできるようにするのが理想。また、休息時に少しだけ一人になりたい場合に必要なセパレートされた“落ち着きスペース”を使える場所もあり、フレキシブルでシンプルなオフィス空間が求められます。

トレンドに敏感なタイ人スタッフなどは、とにかく画一的でない、個性的でお洒落なオフィス空間を求めているようです。少人数での会議をリラックスした空気の中で行うことができ、リフレッシュしたくなった際に過ごせる空間もあるのが人気。コミュニケーションの場としてのオフィスに大きな期待を寄せているといえるでしょう。

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