元ミスタイランドが発信 日タイハーフだからできること

オリエンタルな顔立ちからは予想もつかないほど、流暢な日本語を話す亜由美さん。タイ生まれ、日本育ち。日・タイ・英語を操り、元ミスタイランドの経験を活かして
MCや通訳として活動する彼女が、多くの女性たちに伝えたい想いとは。

 日本人の父とタイ人の母を持つ亜由美さんが、タイ人女性の美を競い合う「ミスタイランド・コンテスト(以下ミスタイランド)」に初めて出場したのは、高校卒業後に暮らしていたロサンゼルス。同地に住んでいた知人の勧めにより、ロサンゼルス大会に出場した亜由美さんは、準グランプリを獲得。周囲の後押しもあり、2005年には日本大会への挑戦を決意。「『やってみよう』という勢いでしたが、やるからには上を目指したいと、レッスンを積み重ねて本番に臨みました。結果は、まさかのグランプリ。それを機に、MCやタレント業が舞い込んだ、今の私の原点となる出来事でしたね」と述懐します。

 グランプリ獲得後はタイへ移住し、「ミスユニバース・タイランド」ではトップ5入り。順風満帆に見える一方、圧倒的な美しさを放つ女性たちに囲まれ、自信を失った時期もあったのだそう。周囲と自分を比較し、落ち込む日々。自分の魅力とは、本当の美しさとは。自問自答する中で辿り着いたのが、“自分を肯定すること”でした。「タイには年間80以上のビューティーコンテストがあるんですが、それは性別も体型も超えたさまざまなタイプの人たちの美が審査されています。美しさのカタチは多種多様にあると教えられましたし、『自分自身を認め、好きになる』という土台があるからこそ、輝けるのだと気づきました。食べるもの、身につけるもの、美容ケアなど、美しくなる方法はさまざまにありますが、自分を肯定することが最初の一歩だと感じています」。


自身で立ち上げた「カルティダドレス」では、タンスの中に眠っている着物をリメイクするなど、現代に合うアレンジも提案

周りは周り、自分は自分。
日本とタイの架け橋として

 ミスコン初出場から13年。現在は日本を拠点に、“ミス・タイビューティースペシャリスト”として心身ともに美しくなる方法を伝えると共に、仕事で頻繁にタイを訪れているという亜由美さん。トリリンガルを強みに、記念式典やカンファレンス、企業イベントなどのMCや通訳を行うなど、活動の幅を広げています。

「日本に住んでいながらも、日本語だけでなくタイ語やタイの文化を教え続けてくれた母に感謝ですね。小学校時代はいじめられたこともありましたが、ハーフだからこそ、私はタイと日本のより深い視点を持つことができる。両方のいい部分を実践していますね。例えば、日本人のきめ細やかさや気配り、几帳面さ、規則を守るなどもそうですし、タイ人のおおらかさや人への優しさ、そして笑顔を絶やさないところなど、どちらも美徳ですよね」。

 そんな亜由美さんのお母さんは、ご主人の仕事で1982年から広島暮らし。同地にて「広島日タイ友好協会」を設立し、タイの恵まれない子どもたちのために寄付を募るなど、タイと日本を繋ぐ働きかけを行っています。バイタリティ溢れる母親の背中を見て来た亜由美さんは、「母のようにイキイキと年を重ねたい」とニコリ。自身も、タイと日本の架け橋を目指し、新たな展開を模索中です。

 昨年には、「タイのオーダーメイドドレスの魅力を伝えたい」と、日本でアパレル事業を開始。 敷居が高いというイメージが定着するオーダーメイドを、気軽に利用できる機会を提供しています。「自分の体型に合ったドレスを着ることで、自分自身がもっと輝く。そんな体験を味わってほしい」と目を輝かせます。同時に、ビューティースペシャリストとしての活動も、さらに注力したいと宣言。タイと日本を軽やかに行き来する亜由美さんの軌跡は、両国の架け橋となって続いていきます。


PROFILE
多田カルティダ亜由美
Ayumi Kalthida Tada
1984年、バンコク生まれ。タイ代表としてさまざまなミスコンテストに出場後、国王直属の機関、タイ王国社会福祉国民会議、タイ国大使館商務部にそれぞれ広報として勤務。現在はフリーランスの日英タイ語MC、モデル業を行う他、ミスタイランドとしての経験を活かし、タイ美容などのビューティースペシャリストとしても活動中。趣味は旅行。リフレッシュ方法はひとりの時間。


Kalthida dress
カルティダドレス
タイのオーダーメイドドレスを日本で気軽に楽しんで
ドレス、ワンピース、洋服のフルオーダーが可能。シッピング、直し、布代すべて込みで膝丈35,000円、ロング丈55,000円。一律で承ります。ドレスオーダー、司会、通訳、モデル等の仕事のお問い合わせは下記まで。
[問い合わせ]
Tel:(+81)90-4104-8991
Email:rosekantida@hotmail.com


編集部より
周囲と比べる時期を経て、今の自分に辿り着いたという亜由美さん。ポジティブな思考、明るく快活な話し方、バイタリティ溢れる行動力。取材をしながら、こちらの気持ちも前向きになりました(山形)


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