アイアンのヘッドの形状にはどんな種類があるの?

工房高橋の“クラブ選びで差をつけろ” 第16回

ゴルフクラブ選びは「その人のゴルフライフ」を左右するほど、その後の上達のカギとなります。 このコーナーではクラブ選びに関する質問に、Q&A形式で回答していきます!

Q

アイアンのヘッドの形状にはどんな種類があるの?

大きく分けて、マッスル、キャビティ、中空アイアンの3種類



まずマッスルバックアイアン。

バックフェース(ヘッド背面) にほぼ何の装飾的なものがなく全体的に薄く小さく作ってあります。

特徴は見た目小さく、トップブレードが薄く、ホーゼルが長めの物が多いです。

特徴はヘッドの開閉がしやすく、ボールを曲げたい、コントロールしたいプレイヤーに好まれてます。

しかし 構造上重心高が高く、スイープ(箒で履くよう)にボールを打っても芯に当たらないでしょう。

つまりハンドファーストをきつく上から潰す様な打ち方を強いられます。

これがマッスルの難しさの原因かと思います。

ハンドファーストをきつくして打つため予めロフトは多目に設定されており、それ以外の打ち方ですと芯に当たらず、飛ばないアイアンと言う事になります。

最近進化したマッスルも製造されており、重心高をかなり低くしキャビティに近い打ち方でも対応出来る物も出始めたよう です。

タングステン等の複合素材の使用等による進化はプレイヤーにはありがたいですね。

次はキャビティアイアン。

フェースの周辺重量配分、特にフェース下部の重量配分を大きくし、重心位置をかなり下げてスイープで打っても芯に当たるように設計されたアイアンヘッドですね。

特徴はバックフェースの周辺にかなり多めの重量配分がなされており、芯近くがかなり薄く製造されております。

重心を下げ、芯(スイートスポット)を大きくし、感性モーメント(ヘッドな開閉を抑える力)を大きくすることにより、安定した飛距離と方向性、操作性が得られます。

最近ではストロングロフトという通常より2-3度(メーカーにより異なりますが)ロフトの立ったフェースのアイアンが多くなりました。

しかも素材にマレージング鋼やバネ鋼と言った弾く素材を使い、飛距離を出す設計のヘッドも多数見受けられます。

確かに飛距離は驚く程伸びますが、バックスピンの低減等によりグリーン面に落ちても止まらない可能性が多いのも事実ですね。

しかし直進性が高くなった分ボールを曲げたい、コントロールしたいプレイヤーには不向きと言えます。

そして中空アイアン。

マッスルバックのヘッド内部を中空構造にしたアイアンヘッドです。

表面はマッスルバックですが内部構造はキャビティの要素を詰め込んだ優れものと言えるでしょう。

ただ内部に複雑な構造や複合素材を使うため、ヘッドそのものは少し大きくなり、トップブレードも厚くなりがちです。

見た目、構えた時の顔が、気になる人は使い辛いのかなと思います。

さらに製造価格が他のアイアンよりも少し高くなる。

製造上柔らかい素材でのヘッドになりますからキズ等が着きやすいとも言えます。

以上がマッスル、キャビティ、中空アイアンの大まかな相違点です。

選ぶ時は構造上の違いはもちろんですが、実際に構えてからアイアンのヘッドがどう見えているのか、確認して購入する事をお勧めします。

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