タイ全国で感謝の気持ちが行き交う8月12日。
そんな母の日に一人の宅配ライダーが届けたものとは…

タイでは毎年8月12日が母の日と決まっている。この日はシリキット王太后の生誕日でもあり、母親に日頃の感謝の気持ちを伝える子ども達にとって大切な日。母の日のシンボルフラワーはジャスミンの花で、それを花輪のように編んだマーライという花細工を母親へプレゼントする習慣がある。

そんな母の日にまつわる動画が8月12日、SNSに投稿されて話題になった。それは、とある宅配ライダーが若い女性から少し変わったオーダーを受けたのが事の始まり。そのオーダーとは「お母さんにマーライを届けたときに、私の代わりに感謝の気持ちを込めてワイ(掌を合わせるタイの挨拶)をしてもらえませんか」というもの。実家から遠く離れた土地に住む彼女は母親に会いに行くことができず、勇気を振り絞ってライダーに頼んだのだ。

彼はそんな彼女の気持ちがすぐさまわかり、頼まれたことを意気に感じて快く了解。配達先に着くと彼女に送るための動画を撮りながら「お客さんが勇気を出してオーダーしてくれたのだから、僕も勇気を出して見知らぬお母さんに気持ちを込めてワイをする」とコメント。そして彼は母親にマーライを手渡し、オーダー通りに感謝の気持ちを込めてワイとともに幸運を贈った。母親は彼にワイを贈り返しながら「最近は何かと便利になったね」と、まんざらでもない様子。

このことに感化されたのだろうか、彼も自分の母親にちょっと一捻りした母の日のプレゼントを贈ったという。それは1,000B札を忍ばせておいたインスタントラーメン一箱だった。

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