エイズ患者支援で知られる寺院に衝撃の疑惑
巨額の寄付金横領と死体遺棄が発覚

©PPTVHD36

タイでは、寺院のスキャンダルがたびたび取り沙汰されるが、今回ロッブリー県のワット・プラバートナムプ寺院をめぐる疑惑は、単なる不祥事では済まされないだろう。

寺の内部運営や金銭管理、さらに住職本人の身元にまで疑念の目が向けられ、大きな社会問題へと発展している。

同寺院は1990年代から末期エイズ患者の受け入れを開始。先進的な取り組みで国内外の賞賛を浴びてきた。
しかし今年8月、数億B規模の寄付金が横領されていた疑惑が浮上。発端は、寺の活動に深く関わっていた霊能者モー・ビー。彼は“霊的に治療できる”として信者から多額の寄付金を集めていたが、私的に流用していた疑いが持たれている。

本件を受けて、住職のアロンコット僧侶長の身元調査が行われた結果、なんと偽名で僧籍を取得していたことが発覚。僧侶長の個人情報はすでに死亡している人物のものと完全一致。故人のIDで銀行振込を行うと、寺の寄付金口座に送金されるという管理体制の欠陥が浮き彫りに。

さらに現場調査では、敷地内で20体以上の遺体が見つかった。寺側は資金不足と本人や遺族の希望を理由に挙げているが、行政機関の許可なく遺体を長期間保管するのは違法行為。

エイズ患者の最期に寄り添う場所として尊敬を集めていた寺院だけに、今回の一連の疑惑に対する社会の失望は深い。単なる金銭スキャンダルにとどまらず、個人情報の不正利用や死体遺棄など、深刻な問題が次々と明るみに出ている。

小さな綻びの先には、重大な問題が潜んでいる可能性も十分にあるのだ。

 

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