今年12月にタイで開催する東南アジア競技大会
しかし「競技ペタンク」の実施が禁止となり大きな波紋に…

独特な模様が特徴のペタンクのボール(ブール)
©pixabay

「ペタンク」とはフランス発祥の球技。目標球(ビュット)と呼ばれる球に金属製のボール(ブール)を投げ合い、どちらのチームのボールがよりビュットに近いかを競うスポーツ。ペタンクは東南アジアで広く親しまれており、特にタイは強豪国として数々の世界大会で優秀な成績を収めるなど、いわば“お家芸”のような存在だ。

ところが現在、このペタンクをめぐって大きな騒動が巻き起こっている。

今年12月にタイで行われる「第33回東南アジア競技大会(SEA Games 2025)」。東南アジア11カ国が参加するスポーツの祭典で、今回はタイが開催国ということもあり注目を集めていた。
通常であればペタンクは競技種目として採用されているのだが、世界ペタンク・ブール連合(WPBF)は「同大会ではペタンクの実施を禁止する」と発表。さらにWPBFはタイ側が独断で競技を実施した場合、出場した国・選手に対し「WPBFが承認するすべての大会への2年間の出場停止処分を科す」と警告したのだった。

禁止となった背景には、タイペタンク協会の透明性に欠ける組織運営や、資金の汚職問題が関係しているという。WPBF側は長年にわたり改善を求めてきたが進展がみられず、「優秀な選手を不正から守るため、劇薬を投入せざるを得なかった」とのこと。

今回の禁止措置により、タイの代表選手はSEA Gamesへの出場機会を失うだけでなく、その後の国際大会出場の道も絶たれる可能性があり、選手や関係者らに大きな衝撃を与えている。

今後、タイでペタンクが復活となるのか。早急な解決が叫ばれている。

 

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