民家で飼われていたペットのライオンが脱走
SNS映えを狙った飼い主の結末は…

©タイ国立公園・野生動物・植物保全局

「百獣の王」と呼ばれるライオンは肉食動物の代表格。タイではライオンの飼育は可能(合法的な飼育許可と飼育施設があれば)となっており、一般家庭でもペットとして飼われているケースが急増している。

そんな中、西部カンチャナブリー県の民家で飼われていたライオンが脱走するという事件が発生。

ライオンは檻から逃げ出した後、路上で11歳の少年と男性に襲いかかり、2人は負傷した。

ライオンの飼い主はSNSインフルエンサーの男性。
「檻の修理中で鎖に繋いでいたが、チェーンが切れてしまい逃げてしまった」と説明し、事故を聞きつけすぐにライオンを捕まえて檻に戻したという。男性は事故の責任を認め、負傷した2人に謝罪と治療費を負担することを約束した。

一方で、このライオンの飼育環境には問題点も多く、老朽化した檻、不衛生な環境に加え、過去にも2回脱走していたことが判明。また、ライオンの健康診断を行ったところ足の関節に腫瘍が見つかり、劣悪な飼育環境に置かれていたことが伺える。
さらに、行政からは檻の安全性などに関する警告を何度も受けていたが、改善されることはなかったそうだ。

当局は野生動物保護法違反で男性を捜査。ライオンはタイ国立公園・野生動物・植物保全局(DNP)によって、スパンブリー県のブンチャワーク野生動物保護センターへ移送された。

タイの一部の富裕層やインフルエンサーの間ではライオンなどの猛獣をペットとして飼うことが一種のステータスとなっているという。
ライオンの気持ちはわからないが、こうした囚われの身から逃げ出したかったのかもしれない。

 

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