【フィリピン】21年の新車販売20%増、12月はコロナ後最多

【亜州ビジネス編集部】

フィリピン自動車工業会(CAMPI)とトラック製造者協会(TMA)が集計した2021年の新車販売台数は、前年比20.0%増の26万8488台だった。前年に新型コロナウイルス流行の影響で大幅減だった反動があり、大きく伸びた。

ただ、新型コロナ前の19年の販売台数を3割近く下回る水準にとどまっている。8〜9月に新型コロナ感染が再拡大し、活動制限が強化されたことが響いた。その後は制限緩和で回復に向かっており、12月の販売台数は新型コロナの流行後で最多となった。13日付各紙が伝えた。

21年の販売台数は、CAMPIが目標としていた29万5400台を下回った。年初には輸入車に対する緊急輸入制限(セーフガード)措置が暫定的に発動したことも影響。セーフガード導入は結果的に見送られたものの、市場に混乱をもたらした。

21年の車種別販売は、乗用車が22.4%増の8万5260台、商用車が18.9%増の18万3228台だった。メーカー別ではトヨタの12万9667台が最も多く、シェアは48.3%。これに三菱自動車が3万7548台、米フォードが2万5台で続いた。

12月単月の販売は、前年同月比20.9%増の2万7846台と、20年3月以降で最多。乗用車が3.8%減の8447台と落ち込んだものの、商用車が3.1%増の1万9399台とプラスを維持した。

今後の市況について、CAMPIのロンメル・グティエレス会長は、回復が続くものの、通常の状態に戻るには時間がかかるとの見方を示した。


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