【タイ】1月の工業生産4%減、4カ月連続でマイナス

【亜州ビジネス編集部】

工業省工業経済事務局(OIE)の2月28日発表によると、2023年1月の鉱工業生産指数(MPI、16年=100)は99.8となり、前年同月比で4.4%低下した。前年同月を下回るのは4カ月連続。輸出が低調に推移する中、電子や化学など多くの品目で落ち込んだ。季節調整済み前月比では5.3%低下した。

主要10品目のうち7品目が前年同月比でマイナス。電子(21.5%低下)と化学(16.4%低下)は2桁の落ち込みとなった。電子では集積回路(IC、0.5%上昇)が小幅ながら5カ月ぶりのプラスに転じた一方、主力のハードディスク駆動装置(HDD、50.4%低下)が半減。化学は化学肥料(69.3%低下)の落ち込みがきつい。

ほか、ベースメタル(8.1%低下)は14カ月連続の前年割れとなった。鋼管が1割上昇したものの、鋼板と条鋼が共に1割低下した。飲料(2.9%低下)は栄養剤や果汁飲料の落ち込みを受けて6カ月ぶりのマイナスに転じた。

自動車は8カ月連続のプラス

一方、自動車(6.8%上昇)は8カ月連続のプラスとなり、前月から伸びが加速。半導体不足が改善する中で乗用車が大きく伸びた。ただ、1トンピックアップトラックは前年割れが続いている。食品(2.1%上昇)はパーム油や砂糖の伸びが指数を押し上げる要因となり、プラスを回復した。

同時に発表された1月の製造業設備稼働率は62.3%。前年同月比で3.6ポイント低下したものの、前月比では2.8ポイント上昇した。うち自動車の稼働率は78.4%で、前年同月比で3.8ポイント上昇、前月比で3.4ポイント上昇だった。


亜州ビジネスASEAN
https://ashu-aseanstatistics.com/

この記事をSNSでシェア!


一番上へ戻る